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国際バカロレアDP

関西国際学園中高等部は、2020年1月より国際バカロレア(IB)ディプロマプログラム認定校です。IBワールドスクール(IB認定校)とは、「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組む」という理念を共有する学校です。関西国際学園も、このような教育に取り組むことが、生徒にとって重要なことであると信じています。

ディプロマプログラムはG11からG12、高校2年生から3年生を対象にしたプログラムです。
2年間のカリキュラムを履修し、最終試験を経て所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格を取得します。

IBDPによってヨーロッパやカナダ、オーストラリアをはじめとする世界中の国の大学への入学資格を得ることができます。日本でも多くの国立・私立大学がIB入試の採用を始めており、国内においても有利に入試を受けることができるようになっています。
DPでは、大学やその後の職業において必要となる専門分野の知識やスキルを深く学ぶと同時に、例えば経済学や心理学、演劇といった一般の高校では学べない幅広い領域を自分の興味関心に従って学べるプログラムです。

IBの学習は、目標、内容、評価規準など全てが、国際的な視野を育成することを目指して設定されています。
多様な文化の理解と協力がこれほど必要となる時代はかつてなく、生徒はグローバル化する世界において自己の立場を理解することから始め、異なる文化、ものの見方を学ぶだけでなく、なぜ異なる見方が存在するのかをクリティカルに考察していきます。
DPはスキルや知識の習得に終わるのではなく、社会に貢献する責任ある市民を育てる全人教育を行います。新しい状況の下でも適用することが可能な、 自立した学習方法やスキルを身につけるというのもDPの大きな特徴です。

 

バイリンガル ディプロマプログラム

関西国際学園のDPは、バイリンガルディプロマ(Bilingual Diploma)を取得できる形式をとっています。
バイリンガルDP:

  • 母国語と異なる言語で「個人と社会(Individuals and societies)」または「理科(Sciences)」を学習する
  • 「グループ1:言語と文学」で英語と日本語の2言語を選択して学習する

日本語、英語の両言語で探究型学習を進める関西国際学園の学びの集大成と言えるでしょう

 

DPのカリキュラム

DP のカリキュラムは、以下の6つのグループ(教科)及び「コア」と呼ばれる3つの必修要件から構成されています。 生徒は、6つのグループから各教科ずつ選択し、6科目を2年間で学習します。ただし、「芸術」(グループ6)は他のグループからの科目に代えることも可能となっています。
また、大学やその後の職業において必要となる専門分野の知識やスキルを、大学入学前の段階で準備しておく観点から、6科目のうち、3〜4科目を上級レベル(HL:各240時間)、その他を標準レベル(SL:各150時間)として学習します。さらに、カリキュラムの中核となる核(「コア」)として、以下の3つの必修要件を並行して履修します。

グループ Subject 当学園での実施科目 指導言語
言語と文学
(母国語)
「言語A:文学」SL、同HL
「言語A:言語と文学」SL、同HL
「言語A:文学と演劇」SLのみ(※)
DP Japanese A 日本語
言語習得
(外国語)
科目名:
「言語B」SL、同HL
「初級語学」SLのみ
DP English B 英語
個人と社会 ビジネス、経済、地理、グローバル政治、歴史、
心理学、環境システム社会(※)、
情報テクノロジーとグローバル社会、哲学、
社会・⽂化人類学、世界の宗教
DP Economics 日本語
理科 生物、化学、物理、デザインテクノロジー、
環境システムと社会(※)、
コンピュータ科学、スポーツ・運動・健康科学
DP Biology  英語
数学 「数学:解析とアプローチ」SL、同HL
「数学:応用と解釈」SL、同HL
DP Math Analysis and Approaches  英語
芸術 音楽、美術、ダンス、フィルム、演劇、文学とパフォーマンス(※) DP Theatre 英語

 

(※) なお、「文学と演劇」はグループ1と6の横断科目。「環境システムと社会」はグループ3と4の横断科目。また、「世界の宗教」および「スポーツ・運動・健康科学」はSLのみ。

上記6グループのほか、必修のコア科目として、Theory of Knowledge(TOK、知識の理論)、Extended Essay(EE,課題論文)、Creativity, Activity & Service(CAS、創造性・活動・奉仕)の3科目が配置されています。この3つのコア科目の存在は探求型学習と全人的教育を強調するIB教育の大きな特徴といえますが、日本の科目では対比がなくわかりずらいと思われるので、内容について以下に補足します。

EE:
Extended Essay
生徒が関心のある研究分野について個人研究に取り組み、研究成果を4,000語(日本語の場合は8,000字)の論文にまとめる。
TOK:
Theory of Knowledge
「知識の本質」について考え、「知識に関する主張」を分析し、知識の構築に関する問いを探求する。批判的思考を培い、生徒が自分なりのものの見方や、他人との違いを自覚できるよう促す。
CAS:Creativity/Action/Service 創造的思考を伴う芸術などの活動、身体的活動、無報酬での自発的な交流活動といった体験的な学習に取り組む。

 

DPの評価

国際バカロレア資格の取得には、DPカリキュラムを全て履修し、外部評価(国際バカロレア試験等)及び内部評価を通じて、45点満点中、原則として24点以上を取得する必要があります。
配点は、6科目につき各7点(計42点)。さらに、必修要件(「コア」)について、TOKとEEの評価結果の組み合わせに応じて最大3点が与えられます(CASは評価対象外)。
国際バカロレア試験は、南半球と北半球の学校年度に対応できるよう、年2回、世界で一斉に実施されます。日本の一条校の場合は、原則としてDP2年次の11月に実施され、翌年の1月に最終スコアが通知されます。なお、国際バカロレア試験の出題例(サンプル)は、以下リンク先から閲覧可能(ただし、英語)です。

出典元:文部科学省 IB教育推進コンソーシアム https://ibconsortium.mext.go.jp/about-ib/dp/

IBを活用した入試制度

我が国の大学入学者選抜における取扱い

国際バカロレア資格を有する者で18歳に達した者に対しては、我が国の大学への入学資格が認められます。大学に入学するためには、大学入学志願者が個々の大学の入学者選抜を経ることとされており、当該選抜を経た者に入学が許可されることになっています。出願要件などは、大学ごとに多少異なりますが、国際バカロレア資格取得者等についても、多くの大学でAO入試や帰国子女特別選抜等の出願資格の一つとして募集要項に明記されており、所定の要件を満たす場合には、この制度により大学入試を受験することが可能です。その際、国際バカロレアのスコアとともに、必要に応じ、小論文、面接などを総合して選抜を行っている例が見られます。

また、教育再生実行会議第四次提言「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について」(平成25年10月)においては、「大学は、入学者選抜において国際バカロレア資格及びその成績の積極的な活用を図る。国は、そのために必要な支援を行うとともに、各大学の判断による活用を促進する。」とされています。こうした動きも受けて、近年、我が国の大学において国際バカロレアのスコア等を活用した入学者選抜を積極的に導入又は更に拡大する動きが広がっています。
 

日本における国際バカロレアを活用した大学入試が可能な大学

平成30年12月時点、我が国の大学における国際バカロレアのスコア等を活用した入試の実施状況は、以下のとおりです(文部科学省IB教育推進コンソーシアム事務局調べ)。
国際バカロレアを活用した大学入学者選抜例一覧(2018年12月時点)
出典元:文部科学省 IB教育推進コンソーシアム https://ibconsortium.mext.go.jp/about-ib/dp/

海外の大学入学者選抜における取扱い

国際バカロレア資格は、国際的に通用する大学入学資格として、国ごとに具体的な取扱いは異なるものの、世界の多くの国々の大学において、大学入学資格として幅広く受け入れられています。

また、海外の大学入学者選抜に当たっては、国際バカロレアのスコアが広く活用されています。例えば、英国の大学では、中央機関(UCAS)が国際バカロレアや英国の共通試験であるAレベル等のスコアの統一的な換算表を作成し、各大学が国際バカロレアのスコアを入学オファー等を行う際の目安として活用しています。
一方、米国の大学では、共通試験(SAT等)や高校の成績等を総合的に評価して入学者選抜を行っていますが、選抜制の高い大学等において、国際バカロレアの履修を推奨又は積極的に考慮するケースも多く見られます。

なお、海外の大学においては、例えば国際バカロレアの上級レベル科目(HL)において一定の得点を取得した生徒に対して、当該科目に相当する一部科目について、入学後の履修免除(単位認定)等の特典を付与するケースも多く見られます。

University admission(IB機構サイト)
海外大学進学情報一覧(トモノカイ調べ)